ボクの名前は”ボク”
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ボクの名前は、ママのおうちに代々飼われてきた猫ちゃんの名前と一緒なんだって。
ボクでもう3代目。
ボクの前はヒマラヤンの男の子だったみたい。
ママのお父さんが雅子様のショコラを気に入って、欲しくて欲しくて一生懸命にヨークシャーテリアを探したの。
あるペットショップにボクはいたのだけれど、お店のガラスケースに入れられたことはなかったよ。
ボクはショー出すためにお店で育てようと決められてたらしいんだ。
でも、ママのお父さんがほかのコじゃ気に入らないって言うので、奥から抱っこされてきたの。
お店の人は譲るつもりがなかったらしいんだけど、お父さんはボクをとっても気にってしまったらしい。
次の日、ママとママのお母さんがボクの事をお店に見に来てくれたよ。
ママが両手を出してくれたから、いっぱい尻尾を振って抱っこしてもらった。
それっきりボクはお店を出るまでその手から下ろしてはもらえなかったんだ。
そうやってボクはまたママのお父さんとおうちで逢うことができた。
お父さんは仕事場にもボクの事を連れて行ってくれた。
いつもイスの上に座らせてくれて、たくさんの人に撫でられてたの。
たくさん美味しいものをもらったよ。
でも、いつだったかお父さんがおうちからいなくなってしまったよ。
もう一度会えたとき、お父さんは病院ってところの玄関で車椅子に乗ったままボクを抱っこしてくれた。
その次にお父さんに会えたのは、おうちのベットの上だった。
もっと一緒にお散歩しようよ!
もっと一緒にブブに乗って、どこか気持ちいい場所に連れて行ってよ!
美味しいものをたくさん頂戴よ!
抱っこして欲しくって、ベッドの上のお父さんをいっぱいペロペロしてあげた。
でも、お父さんは二度とボクに手を差し出してくれる事はなかった。
ボクは今、ママのお母さんと一緒に暮らしているんだ。
時々、眠っているとお父さんの夢を見るよ。
週末ごとにブブに乗せてもらって、風にふかれていた頃の夢を・・・